大企業が有名大学から採用する2つの理由
今回は世の中の採用について書いていきます。
僕が知っているのは主に銀行ですが、大企業であれば当てはまる部分が多いと思います。
銀行に限らず大手企業は、基本的に有名大学出身ばかりです。
平等に学生のポテンシャルを見て採用してたら、おかしな事象ですよね。
なぜ大企業は有名大学からばかり採用するのでしょうか?
あらかじめ断っておきますが、僕の学歴は自分の銀行の中で低ランクです。
なので自慢のような話をする気は全くありません。
大学毎に採用人数枠が存在する
会社によってはこのルールがあります。
少なくとも銀行には、、、
○○大学からは30名、△△大学からは20名、といった具合にあらかじめ採用人数が決められていて、その枠がない大学からの採用は極めて限られています。
学生は知らないところで、実は同じ大学の学生と競い合ってたということです。
こういう採用の仕方をしている会社は、この枠で採用全体の大半を占めてしまいます。
すると必然的に有名大学出身がほとんどの構造のできあがり。
、、、なぜそこまでして大学名にこだわるのでしょうか?
僕が思うに答えは2つです。
仕事は
1.やりたくない業務ばかりだから
2.勉強し続けないといけないから
です。
やりたくない業務と向き合う仕事だから
仕事はやりたくない業務の山です。
社会人の方なら誰でもそう感じてると思います。
銀行員であれば、お金を貸せない時に貸せませんと言ったり、業績が悪くなった時に厳しいことを言ったり、返済を催促したり。
銀行員も人間なのでそんなことは言いたくありません。ですがやらないといけない仕事です。
それと学歴と何が関係あるのかと言うと、
「有名大学に進学したということは勉強をしてきたということ」
「勉強をしてきたということは、やりたくないことでも自分を律して耐えてきたということ」
「耐える力=やりたくない業務をする下地がある」
(勉強が好きで好きでたまらない人もいると思いますが、僕の知りうる限りでは本当に一握りなので排除してます。笑)
仕事≒勉強だから
こっちは単純です。
銀行の業務では覚えることが極めてたくさんあります。
「日本経済」「海外情勢」「会計」「法律」「年金」「不動産」に加えて担当する会社の業界知識などなど、銀行業務以外の部分も学び続けます。
そんな、勉強するのが当たり前の環境に耐えられるのは、勉強をしてきた経験のある学生の方が可能性が高いというロジックで、有名大学を好んで採用します。
本当にそうなのか?
上の2つの理由はあくまでも採用する側の確率の話です。
大学がどこでも、忍耐力のある学生はたくさんいます。
学生時代は勉強をしてこなかったけども、仕事のことであれば全力で勉強する、という学生もたくさんいます。
ですが、銀行のように大量採用する大企業は、確率を重視します。
就活生の能力・やる気以前に学歴でフィルターを掛けてしまいます。
有名大学であっても、一貫教育で幼少期からあまり勉強してきていないという人も、大企業にはだいぶいますが、、、
学のある人間は本当に優秀か?
学のある、勉強のできる人が仕事の面で本当に優秀か、という話になると話は変わります。
学歴はあくまでも入社までの「入場券」で、能力を保証するものではない、と僕は思っています。
学歴が輝かしくなくとも、頭が切れる人を僕はたくさん知っています。
ただ学歴がないと入れない会社が、世の中の大企業でたくさんあるのもまた事実です。
そういう意味で入場券なのです。
就職するまでは学歴が活躍しますが、入社してからは学歴は助けてくれません。
仕事をする上で勉強し続ける必要がありますが、勉強してるだけでは仕事になりません。
銀行の最近の流れ
最近では少し流れが変わってきました。
銀行は採用の数を減らし、また逆に学生の人気も落ち、お互いの熱が冷めたような感じとでも言うのでしょうか。
銀行はこれまで、個性の強い学生を好まず、万人受けするような学生を採用してきました。万人受けする人はよく言えば無難、悪く言うと色がありません。
銀行という細かい手続きを守り続ける組織において、個性の強い人よりも色のない人の方が組織として扱いやすいからでしょう。
ですが最近では個性の強い学生を採用しようとしているようです。
銀行のように、収益環境が厳しく、転換期にある組織において、色のない人間では変革を起こせないという実態もあるように感じます。
そんな厳しい銀行はビジネスモデルの転換して、10年後には全く新しいことをしているかもしれません。
まとめ
1.大手企業は有名大学が大好き
2.理由①勉強してきた→忍耐力ある
理由②仕事も勉強
3.学歴は能力を保証するものではなく、あくまで会社に入るまでの入場券