【まとめ】三菱UFJ銀行が口座維持手数料を導入~あなたの口座は大丈夫?~
先日、銀行最大手、三菱UFJ銀行が預金口座に口座の管理手数料を導入することを検討しているとニュースで発表されました。
導入された場合メガバンク初の試みとなります。
発表されたニュースを基に、情報をまとめてみました。
口座管理手数料の概要
いくら?
年間1,200円です。
対象者は?
1.新規開設された口座(=既にある口座は対象外)
2.直近2年間取引がない(※)不活動の口座
この2点両方を満たす口座が対象です。
(※)お金の出し入れのこと
残高が足りなくなったらどうなるの?
「口座管理手数料の1,200円を引き落とせなくなったら
強制解約する仕組みにする」可能性があるようです。
導入時期は?
2020年秋ごろの予定です。
そもそもなぜ?
口座の管理にはコストが発生します。
口座1つあたり年間200円の印紙税や通帳の印刷代などなど。
これまでは銀行が負担をしてきましたが、長引く超低金利による収益悪化で
背に腹は代えられないという思いが背景にあります。
海外の口座管理手数料
海外に目を向けると、欧米の銀行口座は管理手数料を払うのが一般的です。
残高など一定の条件次第で手数料が無料になるなどの仕組みを作っているようです。
今後の動き
他のメガバンク2行が、この動きに追随する可能性は大いにあります。
地方銀行や信用金庫も追随して、「銀行口座を持つ=手数料がかかる」というのが常識となる時代が来るかもしれませんね。
しがないバンカーとしての意見
正直、いつか来るだろうなとは思っていました。
それくらい今の銀行の収益環境の厳しさを肌で感じているからです。
今回の三菱UFJ銀行の検討は、預金者に最大限配慮した形かと思います。なぜなら既存の口座には手数料が掛かりません。普段使っている口座も手数料が掛かりません。
あくまでも、眠っている口座は銀行の負担だから減らしたいということなんでしょう。
まだ導入すると決まったわけではありませんが、手数料が引き上げられていく流れが変わることは予想しづらいので、いいタイミングだと思って使う口座の整理をすると良いと思います。
おまけ~利息1円をもらう為に~
最後に蛇足かもしれませんが、今回の手数料対象となる「直近2年間取引がない」という点について補足しておきます。
「銀行から利息が入る」というのも立派な取引で、
そこで1円の利息をもらう為には
○○円×0.0005%(※1)≧1円
(※1)大手銀行の利息は年2回なので概ね0.001%÷2=0.0005%となります。
20.315%の税金が発生しますが、1円の利息であれば税金は発生しないのでここでは無視します。
計算するとだいたい20万円くらいです。
20万円も預けて1円の利息しかもらえないと考えると、むなしくなりますね。笑
結論としては、常時20万円以上の残高を置いていれば「利息をもらえて」、「手数料が発生することはない」ということになります。